ED(勃起不全・勃起障害)の原因

 EDの原因はさまざまですが、大きく分けると「器質性ED」「心因性ED」「混合性ED」「薬剤性ED」の4つに分類されます。

 

器質性ED

気質的EDとは

心臓から出ている血管が分岐を繰り返して各細胞や組織へとつながり血液を送っていますが、その一つが、陰茎海綿体へとつながる陰茎動脈です。

 

この陰茎動脈になるまでの血管に問題がある場合や、陰茎動脈に血液が流れ込むまでの過程において、勃起に関わる神経やに異常がある場合はEDの原因となります。

 

血管性

動脈の損傷により陰茎動脈への血流量が減少する。

また、血流量の減少によって陰茎海綿体の機能も低下する。

Process2・3・5に支障をきたす)

 

→交通事故・外傷など

 

神経性

中枢神経や末梢神経の障害により、勃起に関わる神経(主に骨盤内蔵神経・仙骨内蔵神経)がうまく機能せず、海綿体平滑筋が弛緩しにくい、もしくは全くしない。

その結果、陰茎動脈への血流量が減少し十分な勃起が得られない。

Process1・2・3・5に支障をきたす)

 

→脳卒中・パーキンソン病・多発性硬化症・前立腺手術・交通事故・外傷など

 

喫煙

交感神経が刺激されて血管が収縮することにより血流障害を起こす。

Process3に支障をきたす)

 

加齢

加齢により活性酸素が増加すると細胞が酸化するため、勃起に必要な一酸化窒素が合成されにくい。

また、海綿体平滑筋も弛緩しにくくなるため、十分に膨張できない。

Process2・3・4・5に支障をきたす)

 

※男性の加齢は30代から始まるので、若いからと油断せず、男性機能に不安を感じ始めたら早めに対処され

 た方が良いでしょう。

 

睡眠時無呼吸症候群

睡眠中に呼吸が止まり低酸素状態にると、一酸化窒素合成酵素が活性化されないため、海綿体平滑筋が十分に弛緩せず血液が充満しにくい。

Process4に支障をきたす)

 

※睡眠時の酸素濃度と朝勃ちとの関係性は非常に深いとされています。

※睡眠時無呼吸症候群ではなくても、睡眠時間が少ないとEDになりやすい傾向にあります。

 

慢性腎不全

慢性腎不全になると血流が悪くなり神経の反応も低下するため、かなりの確率でEDを発症しやすい。

また、活性酸素も増加するため細胞が酸化しやすく、勃起に必要な一酸化窒素が合成されにくい。

Process1・2・4・5に支障をきたす)

 

慢性腎不全患者の半数近くがEDになっており、透析患者に関しては5割近くがEDになっていると言われています。

 

糖尿病

インスリンには勃起の際に必要な一酸化窒素合成酵素を活性化させる働きがあるが、インスリンが減少すると一酸化窒素合成酵素が活性化されず、陰茎動脈と海綿体平滑筋が十分に弛緩できない。

 

その他、インスリンが減少すると海綿体平滑筋が弛緩しにくくなるので、血液が陰茎に流れ込みにくい。

Process2・3・4・5に支障をきたす)

 

糖尿病患者のEDの発症率はとても高く、また発症する年齢も低くなるため、鍼灸治療と同時に生活習慣の改善が最も重要です。

 

生活習慣病

糖尿病やメタボリックシンドローム、高血圧などの生活習慣病によって動脈硬化が進行しすると、血管に弾力がなくなりポンプ作用が働かず、血液循環が悪くなる。

 

また、動脈が硬化すると陰茎動脈が十分に広がらないため陰茎への血液の流入量が減少し、十分に膨張できない。

Process2・3・4・5に支障をきたす)

 

→糖尿病、メタボリックシンドローム、高血圧、高脂血症、心筋梗塞、脳梗塞など

EDは最も早く現れる生活習慣病全身の動脈硬化のバロメーター

陰茎動脈は1~2㎜程度と細くつまりやすい血管なので、EDは初期に現れる生活習慣病の一つとも言えます。

言い換えると、EDを発症した時点ですでに動脈硬化は起きており、将来、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こすリスクがあるということです。

 

生活習慣病は自分の努力で改善できるものです。ED改善のためだけではなく、将来大きな病気にならないためにも、バランスのとれた食事と適度な運動を日頃から心がけることが大切です。

心因性ED(機能性ED)

心因性ED

心因性EDは20代~40代の比較的若い方に多く、性行為に対する過度の不安や緊張があると心因性のEDを起こしやすい。

 

勃起は交感神経(仙骨内蔵神経)と副交感神経(骨盤内蔵神経)のバランスによって成り立っているが、副交感神経の方が優位な状態にあるため、精神的な緊張状態が続くと血管が収縮して陰茎動脈に血液が流れ込みにくくなる。

 

→うつ病や統合失調症などの精神疾患、性行為に対する不安やトラウマ、子作りへのプレッシャーなど。

 

混合性ED(機能性ED+器質性ED)

機能性の要因と器質性の要因の両方をもっているタイプで、この混合性EDが1番多いとされている。

 

薬剤性ED

薬の副作用でEDになる

服用している薬の副作用によって起こる。

 

→ほぼ全ての降圧剤、抗うつ薬、睡眠安定剤、前立腺肥大症治療薬など